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新規就農を考える際、「作物の種類は何種類くらい育てればいいのか?」という疑問を抱く方は多いでしょう。多品目でリスク分散を狙うのか、それとも単品目で効率と専門性を高めるのか。この記事では、それぞれのメリット・デメリットを整理し、どんな経営スタイルが自分に合っているのかを見極めるための考え方を解説します。

多品目栽培のメリットと課題

複数の作物を育てる多品目栽培の最大のメリットは「リスク分散」です。例えばトマトが不作でも、キュウリやナスで補えるため、収入の安定につながります。また、直売所などでは品揃えが豊富な方が顧客の目を引きやすく、リピーターも付きやすい傾向があります。家庭菜園的なスタイルからスタートしたい方には、気軽に取り組める形でもあります。
しかし、その反面で「管理の煩雑さ」が課題となります。作物ごとに播種時期・肥料設計・病害虫対策が異なり、初心者にとっては対応の難易度が跳ね上がります。さらに、出荷・販売のタイミングや品質管理も異なるため、結果的にどの作物も中途半端になるケースもあるのです。

単品目栽培の魅力と注意点

一方で、単品目(もしくは少品目)に特化することで得られるメリットは「効率」と「専門性」です。例えばフルーツトマト1品目に集中した場合、作業のルーティン化や機械化が進めやすくなり、生産性の向上が期待できます。また、栽培・選果・販売ノウハウが深まり、品質・収量ともに安定しやすくなります。
アイメック農法によるフルーツトマトのように、単価が高くブランド構築が可能な作物であれば、1品目集中でも十分な収益性が見込めます。ただし、市場価格の変動や天候不順などの影響を多く受けるリスクもあるため、販売先との関係構築や長期契約などのリスクヘッジは不可欠です。

規模・人手・販売先で決まる「最適な数」

どれくらいの品目数が適切かは、農業経営の規模や人手、販売戦略によって異なります。たとえば、夫婦2人で営む小規模農家であれば、2〜3品目程度にとどめる方が無理なく経営できます。逆にスタッフを雇用できる法人経営であれば、6〜10品目の多品目栽培も視野に入ります。
販売先によっても異なります。直売所であれば多品目が有利ですが、業務用や百貨店との契約販売では品質と安定供給が重視されるため、単品目に特化した方が信頼を得やすい傾向にあります。

まずは「少数精鋭」から始めよう

新規就農の初期段階では、欲張って多くの作物を栽培するよりも、まずは「少数精鋭」の作物に集中するのが現実的です。管理しやすく、市場価値が高く、自分の栽培技術と販売戦略が一致している作物を選びましょう。軌道に乗ったあとで、新たな品目を試験的に増やしていく方が、安定した成長が見込めます。
農援隊では、単品目でも高収益を狙えるアイメック農法を活用したフルーツトマト栽培を推奨しています。特に初めて農業に取り組む方でも導入しやすいよう、栽培支援から販売戦略まで一貫したサポート体制を整えています。
「量より質」「広くより深く」。そんな農業スタイルを目指す方は、ぜひ一度ご相談ください。